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日本の多くの会社では、古くからは年功序列性でしたが時代の流れとともに、頑張っている人にはそれなりの評価をしようと勤務成績を評価するいわゆる成果主義制度が取り入られるようになりました。

成果主義の問題点と近年の世界の大企業がどのような評価制度を取り入れているのか紹介します。

成果主義とは

成果主義とは、一言で言うと個人の業績に応じた人事評価制度です。

成果主義のメリット・デメリット

成果主義の一般的なメリットとデメリットです。

メリット
  • 社員のモチベーションが上がる
  • 優秀な人材の確保

確かに頑張った時にボーナスなど給料に直結すると嬉しいですね。

デメリット
  • 短期的な業績ばかりに目が行き、長期的な視点が欠ける
  • リスクを取らなくなる
  • 評価基準が曖昧、不公平感がある

特に3点目の評価基準が曖昧な点は、現場にいても良く感じます。個人の業績を数値として表すのはとても難しく、査定者のバイアスがかかるいわゆるハロー効果が頻繁に起きます。
また、過半数の社員は普通のC評価(5段階評価でAが一番良いとした場合)となります。そうなった場合、社員のモチベーション維持が難しくなる問題があります。

ハロー効果とは、1つの能力に突出した人は、全体としてもよく見られること。またはその逆、何か1つダメなレッテルを貼られてしまうと全体の印象も悪くなってしまう。

日本と欧米の人事制度の違い

日本と欧米の人事制度では考え方が大きく異なります。

  • 日本:能力主義的人事制度
  • 欧米:職務主義的人事制度

日本は人の能力にお金を払い、欧米(主にアメリカ)は仕事そのものにお金を払います。よく言われるのは、日本は「人に仕事を付ける」、欧米は「仕事に人を付ける」という違いがあります。

そのため、欧米型の成果主義制度をそのまま日本企業に当てはめるとうまくいかない場合も多々あります。

最近の人事制度の世界的な流れ

成果主義では半期ごとや年次など決まった期間ごとに、評価するのが一般的です。私の会社も半期に一度、自身の業務の振り返りと上司からのフィードバックがあります。俗に言うMBO(目標管理)。自身の立てた目標に対しどれくらい達成できたかを振り返る面倒なやつです。この半期ごとの評価を受け、ボーナスや翌年の給料に反映されるという流れです。

しかし
近年では、この一定期間の評価制度を見直す流れがあります。「ノーレイティング」(No Rating)つまり、横並びでの年次評価を廃止する企業が欧米を中心に2015年頃から増えてきています。

海外では評価制度廃止の流れ

フォーチュン500社のうち10%ほどの企業では、半期や年次での定期評価制度を廃止しています。社員をABCなどでランク付けする横並びでの年次評価、それに付随する目標管理の仕組みが、パフォーマンスの向上に繋がっていないのが主な理由です。

その代わりに日々の業務、仕事、プロジェクト単位で都度評価をしようというものです。それを行うために、マネージャーとの面談をこまめに行うことになります。

メリット

全社的な評価基準では、多くの人を正確に評価することが難しいため、案件プロジェクト単位でマネージャーとの対話を増やし細かく評価が可能となります。

  • 小まめな面談を行うことで、評価エラーが減少し職務に見合った評価を行える
  • マネージャーの評価業務を平準できる

先に述べた職務ありきの欧米型の文化に合った形と言えます。

デメリット
  • マネージャーの意識改革・権限拡大が必要
  • 短期的な業績ばかりに目が行きがち

小まめにフィードバックをするという、マネージャーの意識改革が必要です。ズボラなマネージャーだとこの制度の意味がありません。また、人事・報酬に関する権限をある程度マネージャーが持つ必要があります。日本の企業に多い権限を縛られたプレイングマネージャーでは難しい制度です。

フォーチュン500とは、アメリカのフォーチュン誌が年1回発行する、全米の総収益上位500社ランキングリストのことです。
2017年のランキングは、
1位 ウォルマート
2位 バークシャー・ハサウェイ
3位 Apple

フォーチュン・グローバル500は、フォーチュン500の世界企業版です。
2017年のランキングでは、
1位 ウォルマート
2位 国家電網
3位 中国石油化工集団
日本企業では、5位 トヨタ自動車、29位 ホンダ、33位 日本郵政、44位 日産自動車、50位 NTT、といった感じです。

Googleの人事制度と福利厚生

今世界で最も福利厚生が充実している企業と言われているのがGoogleです。以下は有名なGoogleの福利厚生の一例です。

  • 1日2食 無料の食堂
  • 無料セルフサービスの飲料、軽食、金曜はアルコールもあるとか
  • 無料送迎バス
  • 社内にジム、ボーリング場、診療所、ATMを完備
  • 移動美容室や移動図書館の利用
  • 社内でドライクリーニング可能
  • 洗車やオイル交換可能

また、それ以外にも社員同士でボーナスを送れる仕組みがあったり、社員が亡くなった場合、配偶者には「10年間、給与の50%」子どもには「19歳まで毎月1,000ドル(約12万円)」が支給されたりと至れり尽くせりな感じです。

とても働きやすそうなGoogleですが、人事評価制度は「報酬は不公平に払う」とあるそうで、人により給料が100倍近く違うこともあるそうです。Googleが力を入れているのは評価の納得度をいかに高めるか。評価が悪かったら何が悪かったのかをしっかりとフィードバックすることで次の発展につなげようということです。

マイクロソフトの人事制度

マイクロソフトも「ノーレイティング」を採用している企業です。また、個人の成果よりもチームの成果を重んじる傾向にあります。「他者をどれだけ助けたか」「他者からどれだけ助けられたか」「他者のアイデアをどれだけ活用したか」といった行動が評価対象となります。

上司との面談も密に行うことが明記されており、 2 週間に 1 度ほど、1 : 1 (ワン・オン・ワン) と呼ばれる上司との面談があるそうです。

まとめ

評価制度がどのようなものであったとしても、重要なのは成果の振り返り・フィードバック、そして次への発展です。副業の場合1人で行なう作業が多く、何が良くてなにが悪かったのかの振り返りが疎かになりがちです。私もまともに振り返りなんてやっていないので、大きなことは言いませんが、世界の名だたる大企業の人事制度を調べていて感じました。